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「リボンの騎士 ザ・ミュージカル」は天馬博士の試験管ベビー!?(3)

演出家・木村信司氏のチャーミーに対する次の発言で、わたしはこれまでと違う、アイドル的なものではない本格的なミュージカルを創るのだという決意が伝わり興奮してきました。

「この公演の中でいちばん苦労する人からいっていきたいのですが、石川さん、あなたです!! あなた根性あるでしょう? ハロープロジェクトど根性!! 役替わりがある。これは体力的にも精神的にもきびしい。仕上がりが遅いより乗り切ることが問題」(この発言は一部割愛、簡略化してあります)

これはあくまでわたしの考えですが、ミュージカルとしての能力より、この追い込まれる状況の中をどうチャーミーがアイドルとしての顔を封印し、生身の石川梨華を観客に見せることができるか? 自分自身をさらけ出すことができるか? 創られ、枠にはめられたアイドルとしてのチャーミーと本当の石川梨華との葛藤を見せられかに彼の興味はあるのだと思いました。

これと同じことを他のメンバーにも要求します。主人公サファイアを演じることになった愛ちゃんには、

「単純に主役としてそのまま、おいしい思いができると思ったら大ぉぉ〜〜きな間違い!!」

ここでもそうとう追い込まれるような気がします。歌をふくめ、自分という個性を思いっきり出さなければいけない場面が来るでしょう。また、木村氏は、メンバーそれぞれにもやりがいが持てるような脚本を書いたといっていますので、おそらく、ひとりひとりみな同じことを要求され、挫折を味わう時があるかもしれませね。でも、それは自分と正面きって対決することで、自分を見つめ直すいい機会だと思います。事務所から全権を任せられた木村氏に求められているのは、それをいかに引き出すかではないでしょうか?

ふだんはつんくPの庇護の元、個性を出すことをそれほど考えなくてもすむでしょう。むしろ、協調性が優先されているアイドルとしての顔しか見せません。しかし、ここでそれを叩き壊し、個を見つけ、歌・演技・ダンスの自己表現が完成すれば真の表現者・アーティストになり、人を感動させることができるはずです。役に打ち込んで仲が悪くなるぐらいになればたいしたもの。テクニックは問いません。それに向かってメンバーの七転八倒する姿にわたしたちは真実を見、感動の拍手を送るのです。「人生を語れ」とはそういうことをいっているはずです。

さあ、今度はわたしたちの番です。上演時間2時間をこえるミュージカル。演出家も作曲家もその筋では超一流。そんな方達に支えられて提出される真剣勝負の作品を、単にアイドル・ミュージカルとして見ていいのか? という疑問がわきます。なになにちゃんがかわいかったみたいなノリでいいのか? いつものコンサートのような感覚でいいのか? こちらの見る側の態度・鑑賞眼も問われます。わたしたちも、彼女達と対峙する決意でこのミュージカルを見なければ、価値がないのではないかなと思わせます。そう、そこはモーニング娘。、美勇伝他出演メンバーと演出家&作曲家と観客との格闘の場となるのです。

(つづけ)

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