所詮、金魚鉢の中の盆踊りなのかぁ!?(2)
今回、どうしてハロー!プロジェクト総動員のコンサートにならなかったのか、その理由はわたしにはわかりません。自分の持ち歌でないものを歌うという方式も、かなりの回数になりますので、お姉さん組に歌わす歌がなくなったということなのでしょうか? 特別なにか大きな仕事が入っていたとも思えませんが、ちょっと不可解なことです。
しかし、それによってつんくPの近作の音楽的特長、わたしにいわせれば弱点が露呈してしまったコンサートとなったのです。それは「手抜きを勢いでカバーする」というものです。細かい事は昨日書いたとおり。コンサート中は、これで十分!! みなさんどんな曲が来ようと、どんなグループが歌おうと見事に踊りまくります。これを見て「なるほど、いつも同じ枚数しかCDが売れないわけだわ」と改めて思ってしまったのです。相変わらず「踊るため」、「踊りやすくするため」に楽曲が存在しているような気がします。おそらく、これらの曲は、ハロプロに関心のない(踊らない)人達の心(感情)には入り込まないでしょう。また、それを突き破るほど、今のつんくPの作品には「おどろき」はありません。インパクトといったほうがわかりやすいかな。それは、ひたすらこの会場にいるファンのためにあるように思えます。
ですが、否定はしません。これでも十分採算は取れているでしょうから。モーニング娘。にしても、あの『LOVEマシーン』以降の大人気も、単なる一過性のバブルだと切り捨ててしまう意見もあるようです。現状に満足している聞き手がいる限り、創るほうもそれなりの努力しかしませんよね。また、『LOVEマシーン』から『そうだ!We're ALIVE』あたりまでを、思いがけず、たまたまヒットしたんだといわれたら歌を創るほうの努力も立場ないですな。そして、それ以降の長い低迷によって、現在のような、なにが来ても対応出来るファンのみになってしまったようです。現状で満足だなんて、本心でしょうか? わたしが思うに「歌」だけが、この閉塞状況を打ち破る武器だと思っているのですがね。
「ハロー!プロジェクト」コンサートは、今年の冬に行われた「全員集GO!」で頂点を極めたと思います。新旧の過不足のない楽曲群!! お姉さん組をまじえた歌唱のうまさと若い歌声の新鮮さ!! そして、空前絶後のダイナミックな演出!! ファンを興奮の坩堝に叩き込むには十分過ぎるコンサートでした。ある時は歌に聞き惚れ、ある時は踊りまくる!! 極色彩のスーパーエンターテイメントだった!!! もっと端的にいってしまえば、チケット代を払ってもおつりが来ちゃうというやつです!!! 今回は残念ながら、そういう気分には程遠いものでした。
「Hello! Project 2006 Summer Wonderful Hearts Land」でも、やっぱり02年あたりの曲は良かった!! 『初めてのハッピーバースディ!』『好きな先輩』『本気で熱いテーマソング』『恋愛レボリューション21』、どれもすばらしい!! つんくPもなにかこだわりがあるのでしょう、メドレー内の『ザ☆ピ〜ス!』に『SEXY BOY〜そよ風に寄り添って〜』をサンプリングしていました。「どうだ、オレの歌は今も昔も変わらなくカッコイイんだぜ!!」といいたげに……。
(「所詮、金魚鉢の中の盆踊りなのかぁ!?」はこれで終わります)
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