モーニング娘。DEAD END 2007!!! (2)
それではモーニング娘。の「伝家の宝刀」、オーディションでもやってこの現状を打破しようではないか!! 今ならあなたでもエースになれるってか!? そう、そんなキラキラ輝く才能で、おんぼろ船のモーニング娘。を私の力で建て直してやるわ!! という奇特な方はおられないか!! しかし、待てよ。現実問題として、そんなダイアモンドのような女の子が、現在のモーニング娘。のオーディションを受けに来るのか非常に疑問だ。
タレントになろうなんて考えている人は利にさとい。なにも、モーニング娘。に入らなくとも、芸能界で活躍する場はたくさんある。また、オーディションを身近にさせたモーニング娘。の成功から、その機会は以前に比べると、はるかに敷居の低いものになった。数々のスキャンダルですっかり薄汚れ、大衆的な人気にも見離された「モーニング娘。」に加入するということは、相当勇気の要ることだろう。自身のこれからの芸能生活を考えたら、増して自分の才能に自信があったなら、モーニング娘。のオーディションなど絶対に受けないはずだ。そして、オーディションはやがて崩壊し、メンバーが生み、育てた女の子達の世襲しかありえなくなってしまうといった、冗談のような話も出てくるだろう。歌舞伎の世界のように。
歌舞伎といえば、来春高橋、亀井、道重、田中らで舞台があるようだ。他からの仕事の依頼もないので、自分達で舞台活動などヒマにならないよう、なんらかのことをやらせているように見える。これもやらないより良いのかもしれないが、どうせ学芸会に毛の生えたようなものになるのではないか。所詮、演劇には素人のつんくプロデュースで行われること、学ぶべきものなどない。まあ、こんなものでも満足な方達がいるのは事実だろう。それもひとつの芸能のあり方でもある。商売として成り立つならそれもありか!?
1年半ほど前になるが、宝塚の演出家の下で大好評を博した「リボンの騎士 ザ・ミュージカル」。それまで、お子様ランチのようなミュージカルを見せられてきたファンの方達は狂喜した。その本格(に近い)ミュージカルで彼女達も多くを学んだはずだ。ポップスとは違う歌唱法。ライブとは違う表現力。コントとは比べものにならない演技力。そのベテラン達に囲まれ別世界を体験したと思う。しかし、それはその後のモーニング娘。に反映されたのだろうか? わたしにはなんら変わらない日常が待っていたとしか見えない。今となっては遠い幻のような出来事だった。このようにハロプロ、つんくP(これは事務所の体質・方針と同義語)の下では、いくらやってもそのおちゃらけな芸風から抜け出すことはできないことを意味している。きちんとした「芸」を身に付ける、鑑賞するには向かない場所なのだ、ここは。
これらに代表されるように、にっちもさっちも行かないこう着状態。かつては次から次と斬新なアイデアと楽曲でわたしを楽しませてくれたモーニング娘。であるが、ここへ来てすっかり魅力のないグループに成り下がってしまった。また、それを打開する手立ても気力もプロデュースする側にはないように見える。このまま解散もできず座しているだけなのか? デビュー10年を経て、行き止まり、糞詰まり(失礼!!)、袋小路に迷い込んでしまったモーニング娘。!! 彼女達に明日はあるのだろうか!!!
(「モーニング娘。DEAD END 2007!!!」はこれで終わります。みなさま、良いお年を!!!)
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