ポップ・ジェネレーションのための「ミュージック・ライフ」1972年10月号
今回は、「ミュージック・ライフ」1972年10月号から広告を数点載せてみました。表紙はこのようなシックな出で立ちでも非常に華のあるデビッド・ボウイ。写真としても美しい絵になる男です。
今月号は、今から思うとこんなもんなんですかね? と首をひねっちゃうぐらい軽い扱いのディープ・パープル初来日公演の記事を取り上げてみましょう。この時の模様は今やライブの名盤「ライブ・イン・ジャパン」として残され、ロック史において不動の地位を築いているわけですが、カラー・グラビアはイアン・ギランの熱唱が1ページ。モノクロ・グラビアは3ページと素っ気ないものに。立川直樹さんのコンサート評がそれに附随しています。記事は中央あたりの位置に「ジョン・ロードにきく」というものが4ページあるだけで、他のアーティスト来日記事に比べても少ない感じがしますね。
それもこの頃からのロック人気の高まりを考えるとしょうがないかな、と思われます。とにかくあらゆる話題が1册に詰め込まれています。インタビューあり、CBSコンベンション・レポートあり、ロック・プレーヤー解析あり、歌詞解釈ありと。これはいいことでもあり、また総花的な物足りなさでもあるわけですね。では、その「ジョン・ロードにきく」から少しだけ引用しておきましょう。この場にはイアン・ペイスも同席しています。またコメントはわたしのほうで短く略してあります。
—一番満足している作品は?
ジョン「うーんわからないですね。みんな好きだから。」
イアン「全部ですよ。」
—好きなミュージシャンは?
ジョン「セイジ・オザワです!(笑)僕はキース・エマーソンがとても好きです。」
—現在のディープ・パープルのメンバーはベストだと思いますか?
ジョン「もしそうでなければ、メンバー・チェンジしていますよ。」
—グランド・ファンクやツェッペリン、ストーンズについては?
イアン「人々はちょっぴり過大評価しているようです。グランド・ファンクについてはね。」
ジョン「でも、やっぱりストーンズが最高ですね。個人的にはグランド・ファンクは嫌いだし、ツェッペリンも嫌いなんです。彼等の曲でいい曲と言えば、『イミグラント・ソング』位なものです。」
とまあ、辛口な発言でしたが率直でかえっておもしろかったですね!! これもロックです!!
以下順に上記写真の主な作品名を載せておきます。
キャット・スティーヴンス「キャッチ・ブル・アット・フォー」他
ジリオラ・チンクェッティ「懐かしのカンツォーネ・スタンダードを歌う」「ジリオラ・チンクェッティのすべて」他
ザ・バンド「ロック・オブ・エイジズ/ザ・バンド・イン・コンサート」他
T・レックス「ザ・スライダー」他
カルロス・サンタナ&バディ・マイルス「カルロス・サンタナ&バディ・マイルス!ライブ!」
ジャニス・ジョップリン「ジョップリン・イン・コンサート」「チープ・スリル」
シカゴ「シカゴV」、サイモンとガーファンクル「サイモンとガーファンクル・グレーテスト・ヒット」他
エリック・アンダースン「ブルー・リバー」他
ニール・ダイアモンド「アイム・ア・ビリーバー」、ドアーズ「フル・サークル」、シェール「フォクシー・レディー」
ブレッド「スーパー・デラックス」、シュープリームス「スーパー・デラックス」他
ビリー(B.J)トーマス「ビリー・トーマス・スーパー・セッション〜ビリーとソングライター達」、キンクス「ゴールデン・アワー・オブ・キンクス」、アトミック・ルースター「メイド・イン・イングランド」
ギャラリー「ギャラリー・デビュー」、リチャード・トンプソン「ヘンリー・ザ・ヒューマン・フライ」他
オリジナル・サウンド・トラック盤「フィルモア最後の日」
レッド・ツェッペリン「再来日公演告知&レッド・ツェッペリンI、レッド・ツェッペリンII、レッド・ツェッペリンIII、レッド・ツェッペリンVI」
ザ・ビー・ジーズ「ラン・トゥ・ミー」他
日本フォノグラム「シェルター・ガールズ大募集!」(挟み込み)
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