ポップ・ジェネレーションのための「ミュージック・ライフ」1974年1月号
今回は、「ミュージック・ライフ」1974年1月号から広告を数点載せてみました。表紙は若かりし頃のレッド・ツェッペリンの面々。現在出版されている音楽雑誌では、昨年行われたレッド・ツェッペリンの再結成コンサートの話題で持ちきり。その時の写真が表紙になっているものもありますが、いやはやなんとも。30年以上という月日はいろいろなことを考えさせられますね。
この号は74年の新年号ということで、記事のトップには「誰がなる?74年のスーパースター アメリカ、イギリスのロック界革命分子を徹底研究」という物々しいタイトルが付いた予想記事!? いや、願望かもしれません。それが載っているのです。Part.1は「74年英米ロック界展望」。まず、水上はるこさんの記事で「英国をおびやかすアメリカン・ロックの復活」というもの。対するゲン新岩さんによる記事は「伝統と貧困の中からブリテッシュ・ロックへの期待」と題されています。まあ、このへんは総論ですね。
それでは具体的に誰が売れるのか!? ということになります。Part.2は「次代のスーパースターは誰だ? 74年を担う輝かしきアーティスト達」だ。アメリカ編は増淵英紀さん担当。選んだアーティストは、ロギンス&メッシーナ、スティーリー・ダン、トッド・ラングレン、ドゥービー・ブラザース、レーナード・スキナードの5組。さあさあ、当然イギリス編もありますよ。選者!? はあの渋谷陽一さんでございます。では、発表をば!!(ここでドラム・ロールか!?) それはフォーカス、シルバーヘッド、バジャー、ウルフ、P.F.M、ウィッシュボーン・アッシュの5組でした!!
お2人の記事では、それぞれ選んだアーティストを持ち上げまくる!? というもの。当たりまえといえば、当たりまえですね。さて、どちらに先見の明があったかは皆さんの判断にお任せしましょう。しかし、どちらかというと渋谷さんの方が、意外といえば意外な選択な気がしますが。そんな彼は記事の最後でこう結ぶのです。
「〜〜ただ一連の軽快な音を出すグループを聞いてみて、僕のドロドロした60年代のロック体験がなにやら頼りないもののように思えてくる。しかしまあデヴィッド・ボウイもそんな過去の追憶にとらわれてはいけないと歌っていることだし、常に前向きでいきましょう。」
以下順に上記写真の主な作品名を載せておきます。
トラフィック「オン・ザ・ロード」/フェアポート・コンヴェンション「フェアポート・コンヴェンション・9」
ムーディー・ブルース「セヴンス・ソジャーン」「デイズ・オブ・フューチャー・パスト」「失われたコードを求めて」「童夢」「クエッション・オブ・バランス」「子どもたちの子どもたちの子どもたちへ」「夢幻」「ファースト・アルバム」
リンゴ・スター「リンゴ」他
ザ・バンド「ムーンドッグ・マチネー」他
C.C.R.「ライブ・イン・ヨーロッパ!」他
T.レックス「T.レックス・グレート・ヒッツ」他
サンタナ「ウェルカム」
ザ・フー「四重人格」
ベック、ボガード&アピス「ライブ」/ボブ・ディラン・キャンペーン
マウンテン「異邦の薫り」/ボブ・ディラン・キャンペーン
デビッド・ボウイー「ピンナップス」他
ニルソン「夜のシュミルソン」/ジェファーソン・エアプレイン「ジェファーソン・エアプレイン・ライブ」/ジョン・デンバー「さらばアンドロメダ」他
シルバー・ヘッド「凶暴の美学」他
フォー・トップス「メイン・ストリート・ピープル」他
フォーカス「フォーカス・アット・ザ・レインボー」
ロリー・ギャラガー「タトゥー」/スレイド「スレイデスト」他
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